【読了】そして二人だけになった を読み終わりました
航空~のほうは,書き起こすのがおっくうになってきました.
ので,小説でリハビリです.
ミステリーだけどネタバレ書くので,知りたくない人は注意してください.
かかった時間:3:20
ページ数 :556p
大体1hで170p近く読んでました.ななめ読みしてたかなぁ…
あらすじ
天才物理学者の勅使河原潤と,優秀な助手,森島有佳には,いずれも双子の弟/妹がいる.
弟/妹は多額の報酬をもらいながら,お互い影武者を演じている.
しかしお互いにそのことを知らない.
そんな折,大きな橋を支える巨大なコンクリート内にあるシェルターで,4週間過ごす実験をおこなうことになる.
影武者の2人のほか,学者などを含めた6人で実験を行うことになるのだが,影武者以外が次々と殺されていき...
というストーリー.
雑感
最後まで読んだがどうしてもわからなかったところ.
・最後に撃たれた森島有佳って…?
勅使河原の中の人格は,勅使河原本人,弟,森島有佳の妹.
では有佳に"お姉ちゃん"と呼ばれている人物は本人ということなのだろう.
(そもそも有佳本人がこの話に登場しているということであれば)
そして有佳は,遠いところに出かけると妹に伝える際,”1人じゃない”というニュアンスで話している.
これは,勅使河原本人と見せかけて,お腹にいる子供のことを指しているのか?と読み返して思った.
もし勅使河原1人の妄想物語というのが本当なら,女医が嫉妬するシーンなどだいぶ常軌を逸していると思う.
もしかしたら,有佳に周囲がしてきた仕打ち(嫉妬など)の模倣と復讐ということなのかもしれない.
一方で,もし有佳が本当に妊娠,出産していたとしたら,最後に拳銃で殺される意味もわからない.有佳が存在しているかどうかがネック.
子供もいないとなったら,有佳は最後に殺され,物理的には”1人だけになる“けれども、勅使河原にとっては”2人だけ“になるからすっきりするかなぁ…
作中で『動いている物体の電気力学』を引用しているのだけど,観測点を変えるたびに事象が相対的に変わるところとかけているのかなぁ…と漠然とおもいました.
しかし,幼いころ生き別れた妹の妹を,勝手に心の中に作ってちゃっかり恋人にしたてあげていたら,いくらイケメン金持ちの天才でも問題アリな気がする.
個人的に一番萎えたのは,シェルター内で勅使河原と森島が唐突に肉体関係をもつところ.それまでは「面白い」と思っていたが「うーん…」となってしまった.
しかも「気付いたら襲われてたが,悪い気はせず,それどころか受け入れてしまっていた…悪くない…」みたいなヤレヤレ系な感じが,勅使河原というキャラクターの好感度を一気に下げた.童貞か?